現在想定しているPvPデザインについて

スター・ロンが現在のPvPデザインについての仕様を投稿しています。
パブリックフォーラムへの投稿なのですべてのユーザーが閲覧することができます。
https://www.shroudoftheavatar.com/forum/index.php?threads/pvp-death-current-thinking-megapost.8247/

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一般的にPvPのコンテンツはとても魅力的で、興味と感動を引き起こすものです。
SotAでもそういったPvP体験をユーザーに提供したいと我々は願っています。
我々の目指すPvPの理想的な形とは、いったい誰と遭遇するかわからないスリルを提供する一方、多くのプレイヤーが望む"セーフティ"なプレイスタイルを保証する必要があります。
つまり、SotAのゲームプレイにおいて、PvPを望まないプレイヤーが合意無しにPvPに巻き込まれることは一切ありません。

他のゲームタイトルでは、UOにおけるトラメルとフェルッカように、ノンPvPエリアとPvPエリアの住み分けが実施されています。しかし、我々はこの住み分けというシステムは、どちらの世界でプレイするにおいても元のゲームの魅力を削いでしまうものだと考えています。
しかし、"Free for All"のスタイル(UOのフェルッカようなフルオープンPvP形式)を採用してしまうと、PvPer以外のプレイヤーは常に恐怖におびえながらプレイしなければなりません。
我々はPvPerとPvEer(=NPCとの戦闘のみを嗜好するプレイヤー)の両方が共存できるスタイルを模索し、PvEerでもゲーム中のすべてのコンテンツをフルに体験できるようなゲームスタイルを目指しています。
また、PvPerにもPvPコンテストなどのイベントを実施し、ダイナミックなPvP体験を提供します。

以下に我々の草案を示しますが、これはまだプレイヤーによってテストされていないもです。草案は草案でしかないことをご理解下さい。
我々はあらゆるプレイスタイルを尊重します。
全てのプレイヤーが納得するPvP仕様を追求し、プレイヤーの安全とエキサイトなPvP体験を両立することを目指します。
もちろん最終的にはいくらかの妥協をすることになります。しかし、同時にそれが最も妥当だと思えるような仕様になるよう努めていきます。

現在想定しているPvP仕様は以下のようなものになります。
PvE(=モンスターやNPCなどのAI相手の戦闘)ゾーンでは、他のプレイヤーとのPvP(対人戦)を強いられることは一切ありません。
PvPはプレイヤー同士の合意があった時のみ発生します(デュエル、ギルドウォー、PvPゾーンなど)。

究極的にはPvPとPvEのミックスこそが理想のスタイルだと思っていますが、プレイヤーがPvPモードか非PvPモードかを任意に選択できる自由も堅持していくつもりです。
PvPとPvEの両立こそが、SotAでの対人戦の在り方の鍵となるでしょう。
ここでSotAでのPvPシーンのいくつかの例をご紹介しましょう。
例えばPvPクエストという形で、あるプレイヤー達が協力して"犯罪者"役であるプレイヤーを倒す、という形式。
または、双方の砦を舞台にしたオブジェクト達成型のチーム戦PvP形式。
あるいは、レアなリソースが散在するフィールドがまるごとPvPゾーンになっている資源争奪戦形式。
この他にも様々なPvPシーンを考えてあります。

このパブリックフォーラムに投稿するまえに、Dev+のフォーラムでたくさんのアイデアを頂きました。
この投稿はDev+での初期の草稿の内容をさらにブラッシュアップしたものになります。
ではここでPvPはいったいどういう状況下において発生するのかをご説明しましょう。


Blessing of the Oracle - オラクルクエストによるPVPフラグ(オープンPVP)


オラクルに関連したクエスト/タスクの受注がそのままオープンPVPへのフラグとなります。
このPVPフラグは受注したオラクルのクエスト/タスクを達成した時に解除されます。
オラクルは支配的な性格をもった存在ですが、あくまでニュートラルな(中立的)な立場をとっています。
派閥戦争やギルドウォーなどの事前にセットアップが必要なPVPにくらべて、オラクルフラグ(Blessed Avatar)によるPVPはさまざまなプレイヤーに広く門戸が開かれているでしょう。
オラクルフラグやギルドウォーなどによりオープンPVP状態となっているプレイヤーは、相手と出会い次第戦闘を開始することができます。
街中でも交戦することができますが、その内容によってはガードが反応することがあります。
また、オラクルのクエストフラグを得たプレイヤー(Blessed Avatar)は特殊なPVPスキルと、PVPスキルに関するエンチャントが可能な特殊なクラフトスキルにアクセスすることができます。


ギルドウォー(オープンPVP)


ギルドはギルドメンバー全員にオープンPVPフラグを付与することができます。
このフラグの付与・解除はいつでも可能ですが、フラグ切り替えによる悪用を防ぐために切り替えにはタイムラグが課せられます。
オラクルフラグやギルドウォーなどによりオープンPVPフラグが立っているプレイヤーは、相手と出会い次第戦闘を開始することができます。
街中でも交戦することができますが、その内容によってはガードが反応することがあります。
また、オープンPVP状態のプレイヤーは特殊なPVPスキルとPVPに関するアイテムを作成できる特殊なクラフトスキルにアクセスすることができます。
また頻繁なギルド加入/脱退の繰り返しを防ぐため、時間的な制限を課すつもりです。
ギルドウォーにおいては、ギルド同士の取り決めにより交戦状態に時間制限をつけることが可能になります。
たとえば24時間限定や1週間限定で交戦することが可能になります。
この制限時間が終了した時に、最もKILL数の多かったギルドにトロフィーが授与されます。
エピソード1ではギルド戦争は1vs1(1ギルド対1ギルド)のみがサポートされます。
また、ギルドウォーでは攻守の概念があるマップも用意されています。(たとえば攻城戦マップでは攻撃側と防御側にわかれて戦います)
全てのギルドウォーは当事者であるギルド双方の合意の下においてのみ行うことができます。
ギルドウォーの合意が行われ、ギルドが交戦状態に入る前24時間前に、全てのギルドメンバーに交戦状態に入った旨のメッセージが送られます。
後のエピソードでは勝利条件の設定や賞品の授与、さらにウォーの結果に対する賭けといった要素を追加する予定です。


PVPゾーン


400年前に大災害に見舞われたニュー・ブリタニアには、溶岩が噴出する火山地帯や隕石が衝突した跡地などが存在します。そしてそういったエリアでは固定でオープンPVP状態になっているエリアとランダムでオープンPVP状態が設定されるエリアが混在した状態でゾーンを形成しています。
オープンPVPエリアに足を踏み入れたプレイヤー全員にPVPフラグが付与されます。
またそういったPVPゾーンには以下の特徴があります。
・レアレベルが最も高いリソース / 生物
(註:同様のレアレベルのリソース / 生物はPvEエリアでも遭遇することが可能です。PVPエリア限定のリソース / モンスターは存在しません)
・PVPゾーン限定のリソースはPVPアイテムのクラフトの素材になるでしょう。
・PVPゾーン限定のPVPスキルトレーナーが存在する。しかし、PVPエリアでのキャンプ(待ち伏せ)スポットになる可能性があります。現在この問題の解決方法を模索しています。
・PVPゾーン限定のクエスト。オラクル関連のクエストも含まれます。
・PVPゾーンは現在オープンプレイオンラインモードのみで機能する予定になっています。あなたがPVPを指向せず、絶対にPVPを避けたいのなら、シングルプレイオンラインモードかフレンドプレイオンラインモードでのプレイを推奨します。
・PVPマップへの進入時には必ず確認ダイアログが表示されます。この確認を一度承認すると、ログアウトする時までこの確認ダイアログが再び表示されることはありません。


デュエル


合意を得たプレイヤー同士による1対1での決闘です。
この決闘はいつでもどこでも、セーフティな街中でも行うことが可能です。またPVPフラグを立てる必要もありません。
デュエルを始める前に必ず双方の合意が必要となります。(デュエルを申し込む時に、手袋を相手に投げつけるオプションもあります)
街中でのデュエル限定で、負けても死亡することなくHP1の状態でとどまる設定にすることもできます。
後のエピソードではデュエルの勝利条件の設定や賞品の授与、さらに勝敗に対する賭けといった要素を追加する予定です。


PVPレベルとPVPスキル


開発チームはPVP限定のスキルやステータスの追加も考えています。
冒険レベル・クラフトレベルに次ぎ、三番目のEXP獲得要素としてPVPレベルを設定するつもりです。
システムの例にならい、PVPレベルの上昇によりPVPスキルを習得できるようにします。
PVPスキルはプレイヤーにPVPフラグがたったときのみに使えるスキルです。
PVPスキルには以下の特徴があります。
・他のプレイヤー(Avatar)に対してのみ効力を発揮する
・ステルス系のスキルが複数存在する(ライトアーマースキルやムーンマジックのステルス系スキルを強化するものもある)
・PVPに関するコストを軽減するスキルがある
・PVPに特化したアイテムエンチャント&エンハンスが可能。これはPVEで得られる最高クラスの性能を手持ちのアイテムに付与することができます。プレイヤーは予備の装備セットを用意する必要はありません。PVPの為に装備品を必死にかき集める必要はなくなります。


アイテムルートとルートされたアイテムの買い戻し


PVPによって死亡したプレイヤーは、殺したプレイヤーにランダムでアイテム(複数の場合もあり)をルートされます。ランダムルートされるアイテムは装備品から50%、インベントリから50%の割合で選出されます。
死亡したプレイヤーには以下のメッセージが表示されます。
“Player X will take Y unless you pay a ransom of Z” (プレイヤーXはアイテムYを持ち去るでしょう。取り返すにはZの金額を支払う必要があります)
Zの金額はプレイヤーレベルとルートされたアイテムの価値より算出されます。
殺されたプレイヤーはルートされたアイテムをあきらめるか、それともZの金額を支払って取り戻すかを選択することができます。
お金を払ってアイテムを取り戻す場合、自分の銀行のバンクボックスから(あるいはギルドの基金から)お金を支払うことができます。
ゲームの設定で、アイテムを取り戻す、の選択をデフォルトでYESにすることもできます。
アイテムを取り戻すかどうかの決定には一時間の猶予が与えられています。
もし死亡時にお金が足りなくても、一時間以内に資金を工面することにより取り戻すことが可能になるでしょう。
グループ同士によるPVPにもこのアイテムルートのルールが適用されます。
持ち去るアイテムを選択制にすべきか、数をベースにしたランダムなものにすべきかはまだ議論が必要です。
また、その時の状態によってルートするアイテムが変化するというのもおもしろいかもしれません。(たとえば、Blessed Player同士のPVPでは通常より多くのアイテムをルート可能になる、など)
仕様によっては、ゴミアイテムをインベントリに満載したり、素っ裸に秘薬だけをもってPVPに参加するプレイヤーが現れてしまうことになるため、アイテムルートのルールに様々なチェックを導入しなければいけません。
たとえばランダムルートでゴミアイテムをルートしてしまった場合、取られたプレイヤーには強制的にアイテムを取り戻す選択にさせる、など。


パーティー


PVPフラグの立っているプレイヤーはPVEプレイヤーとパーティーを組むことができません。
現在想定している仕様では、PVPプレイヤーはPVPプレイヤー同士、PVEプレイヤーはPVEプレイヤー同士でしかパーティーを組めないようにするつもりでいます。
PVPかPVEかは、パーティーリーダーが決定権を持ち、パーティーリーダーがPVPならすべてのパーティーメンバーにPVPフラグが立ちます(その際には確認のダイアログが表示されます)。
また、パーティーリーダーがPVEならすべてのパーティーメンバーにPVEフラグが立ちます。
PVPパーティーもPVEパーティーも、パーティーの加入と脱退にはクールダウン時間が必要になります。
よって、戦闘の最中にパーティーを離脱したり、すでに戦闘状態に入っているパーティーに加勢したりすることはできないようになっています。


トロフィー


PVPによって倒した相手からルートアイテムに加え、トロフィーを得るというアイデアは非常におもしろいものだと思っています。
得られるトロフィーとは相手の体の一部のことで、耳、歯、頭皮、骨などがあります。
またトロフィーのアイテム名には相手の名前が入っていて、たとえば"Darkstarr's Ear"などと表示されます。
さらにトロフィーはルートアイテムとして扱い、対価を支払って取り戻すことができるようにもします。
もし自分を殺した相手に自分の名前入りの頭皮をもっていかれるのがイヤならば、相応の対価を支払ってそれを阻止することができます。


リーダーボード、ランキング、ラダーシステム


PVPプレイヤーやPVPギルドは自分のランキングを確認できるようになります。
ボードで勝敗数やKILL数といった情報を見ることができます。
またギルドウォーの勝敗をタウンクライヤーに告げさせたり、賞金首のトッププレイヤーのWANTEDポスターを表示させたりといったアイデアもあります。
これらのシステムはエピソード1で実装する予定です。

元の草案にさまざまなフィードバックをいただきこの度の投稿を作成することができました。
ユーザー諸氏に感謝します。
さらにクリスからキャラクターの死の扱いについての投稿もご覧下さい。
(14/3/9追記:死についての投稿の翻訳をUPしました。)

Sincerely,
Starr Long
Executive Producer
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#翻訳全文が冗長になってしまったので、私的まとめを追加。

・PVPシーンに突入する前には必ず事前了承のダイアログが表示される。うっかりPVPエリアに踏み込んで殺される心配はなし。

・PVPフラグを得るには、オラクルクエスト・ギルドウォー・PVPゾーンの3種類の方法がある。

・オラクルPVPの参加は誰でも可能。クエストを受注してそのPVPエリアへ赴き、クエストやマップのルールに則ってPVPが行われる。市街戦もあり。クエストを達成するとPVPフラグが解除される。

・ギルドPVPは従来のギルドウォーと同様。お互いに宣戦布告を了承した後にギルドPVPフラグを獲得。以後どのエリアであっても敵対ギルドに遭遇した時は交戦が可能。
あたらしい要素として、時間制限を決めてのKILL数競争や、マップのルールに則ったチーム戦の開催をシステム的にサポートする。
ギルドが敵対状態である限りギルドPVPフラグが継続する。

・PVPゾーンはいわゆるバトルロイヤル式のPVP。エリア全域 or 一部でPVPフラグが立っている。マップにはレア資源やレアモンスターが点在し、それらを争ってプレイヤー同士の競争が行われる。

・デュエルは1on1の決闘。街中でも可能なので、見世物プレイも可能?

・PVPのEXPとレベルが導入。しかし、そのスキル効果はPVPにのみ影響。クラフトやPvEerには関係なし。

・オラクルPVPとギルドPVPにはそれぞれ特殊なクラフト要素あり。ただし、その効果が及ぶのは対人戦のみ。PVP以外のクラフトやPvEerには関係なし。

・PVPの為に装備を都合する必要が無い。手持ちの武器をPVPスキルでPVP用にエンチャントすることが可能。もちろん対人戦でしか使用できない。

・UOにあった賞金首システムやランキングを拡張発展。

2 件のコメント:

  1. こんにちは。いつも翻訳作業お疲れ様です。
    一応公式フォーラムも追っているのですが、やはり長文の英語は読み解くのが疲れるので・・いつも
    こちらには大変お世話になっています。

    PvPとPvEの融合は非常に難しい試みに思えますが、是非とも成功して欲しいですね・・。私はPvPは
    基本行わない人間ですが、冒険のスパイスとして多少のPvPは存在して欲しい派です。
    最も自分がPKされるのは大嫌いですし、フェルッカで殺された直後は気分は最悪でしたがw
    それでも完全に別世界に追いやってしまうのは何か寂しい気がするんですよね。
    上手いバランスの取り方に期待したいところです。

    それと、、やっぱり日本語化対応して欲しいなあ・・・

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  2. いつもご覧いただきありがとうございます。
    実は今回のPVPには結構期待しています。
    開発側の想定としては、いわゆるファーストパーソンシューティングのオープンサーバーのように、気軽に入退室ができるような雰囲気作りを狙っているのでは、と感じました。
    オラクルのPVPは個人戦ではなくチーム戦を想定しているようですし、野良チームによる対抗戦ならなんか自分がヘマしても目立たない、という私的に素晴らしいメリットもあります。
    さらに戦闘が従来のように操作スキルに依存するものではない、ということなので、UOでPKから逃げ回ってた私のようなプレイヤー層も結構カジュアルにPVPシーンに参加してくれそうな気が。

    PVPによるアイテム消費などもクラフトシステム・経済システムと密接に関係していくので、ひとつひとつのコンテンツの盛り上がりが他のコンテンツを盛り上げていく良循環になっていくといいですね。

    日本語化に関してはシングルプレイオンラインとオフラインモードだけ完全日本語仕様とかだと非常にステキなんですが、いったいどうなるんでしょうね。
    ローカライズされた洋モノ大作RPGの需要も決して少なくはないですし、これらのプレイヤー層はオンラインゲーマーとそれほど重なっていないと思います。
    オンラインもオフラインも、SotAが全てのロールプレイングゲーマ-をガッチリキャッチするようなタイトルとなれば、まさにUltimate RPGに相応しいものになるのでは、と妄想と期待が止まりません。
    ローカライズに対しては結構前向きな印象を受けたので、ぜひ実現してほしいところです。

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