Dev Hangout Deep Dive - 戦闘や魔法などについて(Combat, Magic, & Affinity)

原文ソース
https://www.shroudoftheavatar.com/forum/index.php?threads/deep-dive-%E2%80%93-combat-magic-affinity-march-31-2014.9060/

SotA一周年を記念して、3月31日から4月7日まで連日開発メンバーによるハングアウトが放送されています。
それぞれの回にテーマが設定され、今回は戦闘システムが焦点となっています。
Deep Diveと銘打っているだけあって深くゲームの仕様を掘り下げており、本タイトルに注目しているユーザー諸氏には非常に見応えのある内容となっています。

本記事はライブ放送の文字起こしを翻訳したもので、原文の文字起こしと要約はフォーラムメンバーのFireangel氏によるものです。
Thanks Fireangel!

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RG=リチャード・ギャリオット
SL=スター・ロン
CS=クリス・スピアー
RD=Rustic Dragon

RD:
本日はHangout Deep Diveの初日になります。
SotA一周年を記念して、4/7まで毎日ライブ配信を行っていきますよ。
最終日の7日には12時間連続の配信を予定しています。

RG:
では初日のテーマは戦闘、ということで。
まずいろいろなロールプレイングゲームのシステムを見てみると、どのゲームにも2、3のコアシステムが存在し、それらの複数のシステムの連携によってゲームが成り立っているのがわかる。
今我々が開発している"Ultimate Role Playing Game"(*1)も同様だ。
(*1:Shroud of the Avatarの開発コードネーム。長年リチャード・ギャリオットが暖め続けてきたロールプレイングゲーム構想のプロジェクトネームでもある)
この複数のコアシステムのひとつに、クラフトのシステムがあるんだ。
クラフトとは、資源を採集し、それを素材としてアイテムを作りだすシステムのことだ。
作成したアイテムは、作成者本人だけでなく別のプレイヤー達も利用できる。
また、コアシステムを構成するものとしてクエストや"徳(Virtues)"のシステムが存在し、これらはプレイヤーを冒険へと誘うためのものとして位置づけられている。
そして三番目の"重要"なシステム。それが戦闘だ。

戦闘システムの開発は慎重にする必要がある。
もし、戦闘システムがおざなりなものとなれば、そのゲームの成功はまず望めないだろう。
そして戦闘システムのデザインは非常に難しいものだ。
さらにユニークなシステムや何か新しい概念を取り入れたものを作ろうというならなおさら骨が折れることになる。
しかし、我々はその新しい戦闘システムの開発に挑戦する。
我々開発チームが思うに、多くの従来のMMORPGの戦闘は数値を重要視したシステムになっていると思う。
従来のシステムにおいては、プレイヤーは敵との戦闘で攻撃面では最も効率的なダメージポイントを与えること、防御面では受けるダメージポイントをなるべく少なくするよう務めることになる。
キャラクターのビルドを入念に行い、戦闘中はビルドしたスキルのクールダウンタイマーをみながら、最も効率的に上記の作業を行えるようパターンを構築する。
その効率的なパターンに従ってひたすら敵を倒し、レベルを上げていく作業に没頭するというわけだ。

我々は"断固として"そういったものからの脱却を目指す。
今作の戦闘システムは、それぞれのプレイヤーごとに明確な特色を有することができ、そしてひとつひとつの戦闘が有意義なものとなる。
我々は戦闘というコンテンツを、テンプレビルドと効率的なコマンド実行、という従来のパターンから解放する。
戦闘中リアルタイムに様々な事態がおこりプレイヤーはそれに対して適切な行動を取るというデザインを、我々はSotAの戦闘システムの根本に据えようと試みているんだ。

CS:
その意見には賛成です。
我々が新しい戦闘システムを模索することを決意したきっかけは、現行のロールプレイングゲームの戦闘システムの進化が停滞してしまっているのを目の当たりにしたことにあります。
結局のところ、現行のシステムではDPS(*2)と装備品がすべて、ということになってしまっています。
(*2: Damge Per Second: 秒間あたりに見込める平均与ダメージ。Diablo3などのハックアンドスラッシュのゲームをはじめ、キャラクターの攻撃力の指標として広く認知されている)
我々の提案する新しいシステムの完成までには多くの困難がありました。
しかし、我々はこの新しい戦闘システムを予定していたよりも早く実装し、ユーザーテストの段階まで運ぶことができたのです。
もちろん各戦闘スキルなどもちゃんと機能します。
新しい戦闘システムについて、ユーザーからのフィードバックを期待しています。
もちろん、ポジティブな意見ばかりではないでしょう。
しかし、我々はユーザーからのフィードバックを確実にテストビルドに反映していきます。
そして毎回テストの度ごとにそのサイクルを繰り返してブラッシュアップを図っていきます。

RG:
スター・ロンとHPとマナの表示ついて議論したことがあってね。
もし、そういった戦闘に関する様々なパラメータを数字として表示したとすると、プレイヤー達はDPSや戦闘に関する全ての仕様を把握しようと躍起になると思うんだ。
現実での格闘や映画における戦闘シーンをどうしてエキサイティングなものだと感じるのか?その理由も同時に考えてみたよ。
結果、そこには何かしら未知のリスクや不確定要素が潜んでいるからではないか、という考えにたどり着いたんだ。

私はヒットポイントの表現を数字ではなく、戦っている敵の挙動、例えば、相手が逃げるのか、向かってくるのかで判断したり、また、敵のグラフィックを足を引きずるようなモーションに変化させたり、出血の描写などによって相手の負っているダメージの度合いを表現したいと思っている。
テスト中はキャラクターネームの横の緑のドットによって、HPがどれくらい残っているか判断できるようになっていたけど、私はこのドットも取り除いてしまいたいと考えているよ。
SotAの戦闘では、プレイヤーは数字や計算表とにらめっこするのではなく、戦闘のロールプレイングという体験に没頭してもらいたいんだ。

もちろん今言ったことは、あくまで開発チーム内部での話に過ぎないものです。
皆さんの意見をぜひ聞かせて下さい。

SL:
では、スキルとクラスの概念についても触れてみましょう。
Deep Diveで取り上げてほしいトピックとしてリクエストもありましたしね。
キャラクターのプレイスタイルという概念はSotAにもあります。例えばタンク(相手の攻撃を引き受ける盾役)とか、アタッカー(与ダメージを重視した攻撃役)とか、そういったものですね。
しかし、あなたのキャラクター自体をそれらの一つのプレイスタイルの枠にはめ込んでしまうようなデザインにはなっていません。
我々は、プレイヤーに自由なキャラクターメイキングを行ってもらいたい。
各系統のスキルツリーから魔法や戦闘のスキルを自由に選択して、あなただけのユニークな"クラス"を作り上げて欲しいと思っています。もちろん、昔ながらの"クラス"を再現するようなキャラクターメイキングもいいでしょう。

SotAが採用するデッキシステムは、"即座に"スキル構成を切り替えることが可能です。
他のゲームのように、選んだ"クラス"にプレイスタイルが規定されてしまうようなことはSotAではありません。
そしてキャラクターのレベルがあがれば、プレイヤーは複数のデッキ(選択したスキルのセット)を使い分けていくことができます。
デッキシステムについては後でクリスから話があると思いますが、このシステムは、キャラクターメイキングそのものが"広く浅い"ものか、"深く狭い"ものに収束しがちだった、従来のレベリング(レベルアップによるキャラクタメイキング)の問題に対してのひとつの答えなのです。
あなたがパーティーを組むときにも、"ヒーラー"がJoinするのを待つ必要はありません。
SotAではスキルセットを切り替えれば、誰だってヒーラー役を買って出ることができるのですから。
ライフ系統の魔法、あるいはウォーター系統の魔法、このどちらもヒーリング関係の魔法スキルが存在します。
自分のデッキにそれらのスキルをセットすれば、それだけで立派なヒーラーができあがるというわけです。
これはキャラクター成長システムの一つとして考えるよりかは、ダイナミックなキャラクタービルドを実現した新しいシステムといってしまったほうがいいかもしれませんね。
もちろん皆さんからのフィードバックを期待していますよ。
でも、私たちはこのシステムに自信をもっています。

CS:
WoW(*3)はDPSと装備品が全てを支配するゲームシステムを確立したタイトルだ。
(*3: World of Warcraft: ブリザード社のMMORPG。世界最大級のユーザーを抱える大型のMMOタイトル。ただし日本では正式なサービスを行っていない)
ある強さの装備品が揃わなければ、絶対に次の段階へは進めない。装備品の縛りがあるからね。
そうなると"ゲームプレイとしての戦闘"はおざなりなものになってしまう。
つまり、DPSや装備品至上主義のゲームシステムは、プレイヤーからゲームプレイの部分をスポイルし、テンプレビルドやおきまりのスキル構成へとプレイスタイルを収束させてしまうんだ。
結局のところ、装備品の格が違えばぜったいに勝つことができなくなってしまうんだね。
我々はそういった装備とダメージが支配する現行の戦闘システムとは、全くちがったものを志向しています。

RG:
Melchior Miejerから戦闘でのポジショニング(位置取り)についての質問がきてるね。
実はTabular Rasaではナポレオンの戦術のような、機動性の概念を取り入れた戦闘を実現したかったんだがそれは叶わなかった。
たとえば敵集団と遭遇したときに、相手が積極的にあなたの背後をとろうとしてくるとか、そういった動きを取り入れた戦闘を実現したかったんだ。
または、敵の一人がおとり役を引き受けて、あなたの注意がその敵に集中している間に、他の敵が有利なポジションをとりにいく、といったような具合にね。
SotAではこういった概念を取り入れていくつもりですよ。

"お互い常にバックスタッブを取り合うような状態になってしまわないか?(*5)"という質問もきているようだね。非常に具体的な質問だ。
(*5: いわゆるデモンズソウルやダークソウルシリーズのPvPに代表される"不毛なケツ取り合戦"を危惧した質問だと思われる)
私たちは戦闘システムは"ラグ・フレンドリー"なものにしようと考えている。
SotAのマルチプレイは分散ネットワーク(*4)で構成されているからね。
(*4: ゲーム内のインスタンスはそこに初めて入った人がホストとなり、そのホストコンピューターに他のプレイヤーが参加する形式でマルチプレイを実現している)
よってSotAの戦闘では、プレイヤーにシビアな入力タイミングを要求するような場面を作らないよう"念入りに"調整している。
では、SotAの戦闘は棒立ちで殴り合うのがメインになるのか?もちろんそうではない。
あなたの足下に放たれた火の床の魔法を動いて回避したり、あるいは危険な状況に陥る前に有利な場所に陣取り、逆に相手を不利な地形に追い込む、といった戦術が必要になるんだ。

SL:
戦闘におけるポジションニングとカバーリングの概念は、すでに仕様として組み込まれています。
どうやって敵があなたを包囲するかは、クリスがなかなかいいアイデアを出してくれたんです。
これは実際にゲーム中にプレイヤー自信の目で確かめてみてほしいですね。
たとえば開けた場所にエルフ達の集団がいるとき、あなたがそれに真っ直ぐ近づいていくと、エルフ達は散開してあなたを包囲しにかかるんです。
そしてエルフ達は絶妙な距離をキープします。
つまり、あなたが範囲魔法を仕掛けても、エルフ達は被弾を最小限におさえるような陣形をつくるんですね。

CS:
今回のアルファテストで登場したファイアボールですが、これは次のリリースでは全く違ったものになるでしょう。
我々が想定しているファイアボールは、アルファテストで見たような誘導弾ではなく、射線どおりに飛んでいく挙動になります。
だから動いて回避することができるようになるんですね。
ファイアボールを回避しやすい地形、しにくい地形があって、そこでポジション取りが重要になってくる、というわけです。(*6)
(*6: ファイアボールが着弾点で炸裂するタイプの魔法だと仮定すると、相手より高い位置にいれば、直撃しないかぎり被弾をゼロに抑えることが可能、しかし逆に相手より低い位置にいると、直撃は免れても地面で炸裂した爆風で被弾してしまう、ということでしょうか?)

SL and CS:
キャラクターアニメーションのバグについてちょっとお話しておきたいことがあります。我々はフルタイムのQA (=Quality Assurance: いわゆるテスター) の人員を2倍に増やしました。
これでわかりやすいバグは早期に洗い出せるようになったと思います。

RD:

Finnにはグラフィックエフェクトを担当してもらっている。
ファイアボールとか、戦闘におけるエフェクトでね。
多くのRPGの攻撃モーションは用意されたアニメーションパターンを単純に再生するだけのものが多い。
SotAでは相手が低いところにいれば攻撃モーションは打ち下ろすものに変化します。
こういったモーションの変化は、スカイリムなどのシングルプレイヤーRPGでは目新しい要素ではないのですが、MMORPGでは意外と無かったことなんですよ。

CS:
次のリリースで実装できるかどうかわからないけど、SotAでは攻撃と移動を同時におこなうような時にも、専用のキャラクターモーションを用意する予定なんです。
SotAの戦闘において、ビジュアル面でも引けを取らないよう尽力しています。
もちろん、戦闘システムのコアを先に完成させるのが優先ですけどね。

RG:
おもしろい質問が届いてるね。"もしクリーチャーがプレイヤーをおいかけるなどして、元居た場所から離れてしまった場合、そのクリーチャーのヘイト値などによっておいかける距離が変化したりしますか?"
どうかなクリス?

CS:
ええ、そういった仕様になります。ただ、今回のアルファテストでは実装されていませんでしたね。
R4ではスポーンポイントからある一定の距離を追いかけると、そこで停止する挙動になっていたと思います。
次回にテストでは、ある一定の距離を追いかけた後、追跡をやめる判断をした場合には、元のスポーンポイントへと引き返していくようになるでしょう。
さらにその後、ヒールを行ったりもします。
もちろん、中には死ぬまでおいかけてくるようなタイプのクリーチャーも存在するでしょう。

SL:
AIについてはいろいろな観点がありますが、単純に2つのタイプに大別することができると思います。
ひとつはパッシブなクリーチャーです。Watcher(クモ型のオラクルのスパイ生物)などがそうですね。
プレイヤーが近づくと逃げてしまうタイプのクリーチャーです。
もうひとつはアグレッシブなクリーチャー。
自分のテリトリーに入ってきたプレイヤーを追いかけてくる攻撃的なクリーチャーです。
人型のアグレッシブなクリーチャーは複雑なAIをもっていて、ツリー形式のフローチャートにより、状況に応じてとる行動が変化していきます。

CS:
AIに関してはバランス取りが難しいですね。
バグを回避しつつ、それぞれのクリーチャーにそれらしい挙動のAIを搭載しなければいけませんから。
たとえば、あるクリーチャーを元の位置から遠い場所に誘導した時などにバグが発生したりするかもしれません。
AIの調整は非常に重要です。

RG:
Darkonusから"マップによってパーティーのステータスに変化はありますか?場面によってはソロになったり、パーティーになったり、オープンになったり、とか"
答えとしては、いずれの状況も起こりうる、ということになるね。
CityやTownではオープンの状態になるだろう。この案には反対も多くあるけど、そういった場所ではなるべく多くの人を表示したいと思っている。

今、それぞれの街で起こるストーリーについてトレーシーと取り組んでいるところだ。
街では、ソロの状態でなければ進入できない場所が多くあるんだ。
例えばオラクルの間に入ると、マップはプライベートインスタンスへと切り替わるだろう。
オウルズヘッドのClinkでもそうだね。
もちろんオープンな状態だけでなく、ソロやパーティーベースのマップへも簡単に移行ができるようにします。

SL:
R4での地下のマップはすべてパーティーベースのモードに設定しているよ。

RG:
まだ上手く機能していないようだけどね。
実際、R4でClinkに居る時もいろんな人が私のインスタンスに入ってきた。パーティーベースモードの制限が正常に機能していないんだろうね。
我々は基本的にあなたのパーティーがどこのマップへ行くにしても、パーティーを組んだまま冒険ができるようにデザインしている。だからパーティーベースのマップがデフォルトの設定になっているんだ。(*7)
(*7: つまり、パーティーを組んでいる時は、別のパーティーやプレイヤーはそのマップには進入してこない)
しかし"紛争地帯"のようなマップも中には存在する。
これは、プレイヤー間の協力を意図したものになる。
例えば、山道をあるモンスターが塞いでいて、それを排除するのが目的のマップがある。
このマップではプレイヤー達とは逆方向からモンスターがどんどんやってくるので、プレイヤー達は協力してモンスター勢を押し返していくんだ。

このようにマップにおけるパーティーの扱いは様々に切り替わっていく。
個人的にオープンベースとなっているマップがいいと思っているよ。
たくさんのプレイヤー達と交流できるからね。
オープンベースのマップでは、マップの大きさに応じて限界まで収納プレイヤー数を多く設定したいと考えている。

CS:
Seirからこんな質問がきています。
"生き物のリスポーンはR4のような感じになるの?"
答えはNO。リスポーンサイクルはもっと短くなりますよ。R4のはあくまでも暫定的な設定です。

RG:
ここでひとつ注意を。
今我々が話している全ての事柄は暫定的なアイデアに過ぎないものです。
この現在の構想は今後のユーザーからのフィードバックを経て変更になる可能性もあります。

SL:
その通り。あくまでユーザーの皆さんとアイデアを共有するために、今までお話してきたのです。
今後変更になることがらも多くあるでしょう。それどころか、正式ローンチ後に仕様が変わることだってあり得ます。
そしてシビアな難易度設定やNerf(*8)によって激怒するユーザーがでてくるかもしれません。
(*8: スキルや装備品などの弱体化)
もちろんそういった大きな変更を行うさいには、ユーザーに前もって情報を周知するように努めます。

GD:
過去のビデオでいったことも、あくまで想定しているアイデアであって決定した仕様ではないからね。

SL:
そう。チャットで前いってたことと違うじゃないかとしょっちゅう言われるんだけど、決定した仕様じゃない!とか、現在検討中です!とか説明しないといけないんですよ。

RG:
では次の質問に。
"シールドの役目はダメージの軽減だけですか?シールドを使った技などは?"

SL:
今作ではシールドは(剣やポールアームのように)スキルの一系統として存在しています。
防御はもちろん、盾を武器のように運用することもできますよ。
シールドによるバッシュもあります。

RG:
Akalabethではメイジは武器を装備することができなかったんだけど、シールドは装備可能だったね。シールドバッシュもできたよ。

SL:
シールドは1スキルとして存在していて、専用のスキルツリーがあります。
シールドの使い方は様々なものがあります。以前投稿したスキルのメガポストの中のシールドの項目を見ていただければ、どういったものか分かってもらえると思いますよ。
(参考: シールドスキルツリー

RG:
剣のツカを使った打撃技とかも欲しいね。(SLメモをとる)

GD:
スキルを広く浅くとりたいプレイヤーもいますよね?

SL:
ええ、スキルポイントを好きなスキルに割り振っていく形式なんですが、広く浅くスキルを習得することもできるし、ある系統のスキルを極めるようなポイントの振り方も可能です。
どうポイントを振るかはプレイヤーに全て掛かっています。
どんなスキルの取り方をしても、システム上ペナルティが発生しないようにデザインするつもりです。
ただ、ヘビーアーマー装備によるフォーカス値のペナルティを除いてはね。
フォーカス値のペナルティは、魔法を使う際に障害となるかもしれません。
しかしこれはヘビーアーマーを着たメイジのキャラクターを作ることができないという意味ではなく、プレイヤーはペナルティを考慮した上で実際に重装備メイジを作ることができるんです。

防御力とフォーカス値はバーターの関係にあります。
しかしレベルが上がり割り振るスキルポイントが増えれば、さらにキャラクターメイキングの幅を広げることができるでしょう。

ヒーリングスキルを搭載したデッキと、剣技をメインにしたデッキを用意して、これをいつでも切り替えて使うことも可能です。
そしてレベルがあがりさらにスキルを習得していけば、様々なコンボを繰り出せるようにもなります。
レベルとともにSTRなどのステータス値も上昇していきますが、限界値は人間らしい値にとどまるでしょう。
レベルアップによってアバタールのSTRを一般人からオリンピック選手程度まで成長させることは可能ですが、ドラゴンはさらに桁違いのSTR値を持ちます。

RG:
こんな質問が来ています。
"ステルス移動やプレイヤーが見えづらくなるような類のスキルはありますか?"

SL:
はい。ありますよ。

CS:
"リリース5では、戦闘や魔法の為に何ポイントくらいスキルポイントが得られますか?"

SL:

R5ではスキルがついに実装されます。
正式なユーザーインターフェースのものではないのですが、好きなスキルを成長させることができます。
ただ、プレイヤーが得られるスキルポイントがいったい何ポイントになるのかまではまだ決まっていません。
おそらく、100くらいになるのではないでしょうかね。
この100ポイントでデッキを構成してみてください。R5の時点ではデッキはひとつしか作成できません。
一つのスキルに複数のポイントを割り振ることも可能です。これによってデッキに"カード"がより多く出現することになるでしょう。
R5でのデッキ構成は本来のものと少し違う点もありますが、実際のデッキシステムとはどんなものか、雰囲気はよく伝わると思います。

R5の実施機関内ではこのデッキシステムをやり込むことはできないかもしれません。
しかし、一度は全てのスキルを実際に使ってみてくださいね。

RG:
Lady Amber Raineからの質問。この人はSotAラジオのホストを務めている人だね。
"戦闘スキルとクラフトスキルに使うスキルポイントは共通のものですか?それとも戦闘とクラフトでスキルポイントが分かれているのですか?"

SL:
ええ、スキルポイントのプールは戦闘とクラフトでそれぞれ独立しています。
さらにもう一つ、PvPにも独立したスキル系統とポイントプールがあります。
ではどうやってスキルポイントを獲得するか?方法は二つあります。

まずひとつめの説明を。
例えばクラフトをしていればクラフトのレベルが上がります。
そしてクラフトスキルに割り振るための(クラフト用の)スキルポイントを獲得することができます。
戦闘でも同様で、戦闘によってレベルが上がると戦闘スキルや魔法に割り振る為の(戦闘スキル用の)ポイントを獲得します。
戦闘・クラフトは独立しており、お互いのポイントを融通することはできません。

スキルポイントを得る方法はもう一つあります。
例えばあなたが戦闘スキルのレベルをたくさん上げれば、戦闘スキルのレベルに応じて"わずかな"クラフト用のスキルポイントを獲得することができるのです。

RG:
ここでPvPのスキルポイントプールについても話さなければならないだろうね。
SotAには武器・防具・クラフトの3つのスキルシギルと魔法のシギルがある。
そしてさらにMagidシギル(=PvP用のシギル?)が存在する。
あと、魔法と戦闘が今まで同列に語られていたのは、理由があるんだ。

CS:
あるスキル系統のレベルを上げると、別のスキル系統に割り振れるボーナスポイントが得られるというシステムは素晴らしいものだと思っています。
というのも、我々は3つのゲームを一度に作っているようなものなのですから。
クラフト・アドベンチャー・PvPの3つですね。
私はプレイヤーにこれら3大コンテンツ全てを遊んで欲しいと願っています。
スキルポイントにボーナスがつくようにすれば、自分のプレイスタイル以外のコンテンツを遊んでもらういい動機になると思うんです。

※私的まとめ
レベルにはクラフトレベル・アドベンチャーレベル・PvPレベルが存在する。
それぞれのコンテンツをプレイすることによって独立したXPを獲得し、各レベルが独立上昇。
レベルアップによって各コンテンツ専用のスキルポイントがもらえる。
また、総レベル数に比例じて汎用のスキルポイントが少しもらえる。
3つのレベルをまんべんなくプレイすることにより、最大のスキルポイントを得ることができる。
この汎用のポイントがいったいどれくらいの量になるのかは不明。

SL:

アフィニティ(関連性・熟練度)についてもこのハングアウトで触れていきましょう。
我々はアイテムにエンハンス(強化)やエンチャントの他に、アフィニティの概念を導入したいと考えています。
まだどういった形で導入するかは決まっていませんが、我々はアフィニティのアイデアはおもしろいものだと思っています。
あるプレイヤーがあるアイテムをずっと使い込んだ時、その使い方によってそのアイテムに"タイトル"がつくようにしたいと考えています。
たとえばエルフをたくさん倒した剣には"エルフスレイヤー"のタイトルがつくようにします。
指輪物語の"スティング(つらぬき丸)"のようにエルフが近づくと光り、そしてエルフに対して高いダメージを与えられるようになります。
また、エルフ達はこのエルフスレイヤーの気配を感じ取り、エルフスレイヤーを持つプレイヤーを優先して攻撃してくるようになるでしょう。

PvPで負けるとそういった価値のあるアイテムをルートされてしまう可能性がありますが、勝てば逆にルートできるチャンスがあるともいえます。
こういった価値のあるアイテムのやりとりは、より一層PvPとアイテムに意味をもたせることになるでしょう。

RG:

アフィニティのシステムはクラフトの名前入りアイテムとも相性がいいと思う。
アイテムに何かしら由来や歴史を込めることができるのはおもしろいアイデアだ。
我々はこの世界にあるアイテムのほとんどが、プレイヤーがクラフトで作ったアイテムになるようにしたいと思っている。
そしてそれらのアイテム全てに歴史が存在するんだ。

プレイヤーから"Lichがもっているお金が、ある確率で30GP以上になったりしてはどうか?"というアイデアを提案されたことがある。
実際にそのLichが他のプレイヤーを倒していれば、そのプレイヤーからルートした装備をそのLichはドロップするようになるんだ。
また、古い装備をNPCのお店に売り払った時も、そのアイテムはゲームの経済システムに乗って、いつかダンジョンの宝箱からスポーンアイテムとしてその古い装備が発見されるかもしれない。

歴史をもった装備品が宝箱から発掘される一方で、我々は新しくアイテムをつくるクラフト作業にも何か意義を与えなければならない。
レアなレシピや入手が難しい貴重な資源から作られるアイテムを価値の高いものにし、グループ単位で協力して材料を集めて完成させるようなクラフトアイテムを用意したいと思います。
それは非常に高い価値をもつようになるでしょう。

Dallas:
(プレゼントの当選者を発表)

SL:
Darkonusからの質問。
"あるスキルを取ると、あるスキルがとれなくなってしまうということはありますか?ファイターは魔法スキルを取ることができなくなるとか?"
全くそのような心配は要りません。自由な組み合わせが可能です。それがSotAの目指すクラスレスシステムなのです。

CS:
各スキルツリーをどの程度まで取るかも全く自由です。
ひとつの系統を極めてもいいし、広く浅く取るのもいいでしょう。

SL:
また、各系統には能動的に使用するアクティブスキルと、受動的に効果を発揮するイネートスキル(いわゆるパッシブスキル)があります。
例えばファイアーマジックの系統ではイネートスキルにポイントを振ることにより、魔法の飛距離や威力などを上昇させることができます。

最後に、ペットを使った戦闘についての質問がありますね。
エピソード1の段階では、シンプルなものが実装されます。
Attack / stop attacking / aggressive stanceといったコマンドを実行してペットに命令を下すことができます。
後のエピソードではより複雑な命令ができるように調整していきますよ。ペットのレベルも導入します。

では、みなさんのフィードバックをお待ちしています!

RD:

明日のテーマはPvPと死、についてです!

2 件のコメント:

  1. いつもありがたく拝見しております。
    長文の翻訳、お疲れ様でした。
    スキルが実装されるR5が今から楽しみでなりません。

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  2. ありがとうございます。
    今回の一周年記念のハングアウトはDeep Diveというだけあって内容が非常に濃いですね。
    Kickstarterプロジェクトが始まった頃のワクワク感を思い出します。

    返信削除

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